アダモと子ポポの大冒険

        作 ポポのパパ


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ボンジュール ! !



なんでフランス語かって?そりゃごらんの通りです。
みんなのこと紹介しろって、急に言われちゃったから出てきてみたんだけど・・・。 誰から?って、そりゃ、うちのパパさん。オレたちの生みの親っていうの? 人はよさそうだけど、強引なんだよなあ。
  自分で作ったんだから自分で紹介したら!って話しだよね。まっ、いいか。初めてなのに愚痴ばっかりでごめん。これから、ちょっとずつ仲間を紹介していくね。とりあえず今日はオレの紹介でした。
  えっ、まだ何もわかってないって? そうだったね。じゃあ自己紹介だよ。オレはアダモ。フレンチブルドックって種類?よくわかんないけど。それで一応フランス語しゃべれるふりしてる。じゃ、またね。 -----

うしろ姿も見てね ! !

後ろ姿  またまたオレの画像で申しわけない。  ロングショットで全体を見てもらおうって思ってね。
  ちょっと頭がまっ平ら過ぎねえか?気にしすぎ?
なんで腹掛けしてるかって? 冷え性なんだ、こう見えて。
 どう似合ってる?

子ポポ登場



(子ポポ初登場でアダモに)
smallこぽぽ.gif「おじさん、おじさん、大変だよ。おじさんがブログに出てるよ。」
「なにっ! ブログだと? お前どこで知った? まだ誰にも秘密のはずなんだが。」

 この眼力がやけに強いのは「子ポポ」だ。いつもテレビの前でオレと一緒にいる。 まだ子いぬだから好奇心が強くて、おじさん、おじさんって、いろんなことをオレに聞いてくる。
 うんざりすることもあるが、毎日一緒だから仕方がないさ。 テレビからいろんなニュースがきけるだろ。すると、子ポポのやつがオレを質問攻めにあわせるってわけだ。まっ、退屈はしないけどね。

子ポポ自己紹介


はーい、こぽぽでーす。
 ポポさんって名前のワンちゃんがなくなったのは9年まえなんだけど。 2012年の11月。そう、あの地震があった次の年よ。 パパさんは大泣きに泣いて馬鹿みたいにいっぱいポポさんの人形?犬形?作り始めたのね。
  そのうちの一匹が私なの。目が飛び出て変なんだけど、パパさんとっても気に入ってるらしい。
  後で実際のポポさん見てね。とってもかわいいの、ほんともう犬なんて呼べないレベル。
犬じゃなくてじゃあなんだって言われても・・・まあ見てもらえばわかるから、じゃあ。

あら! あなたは?

 3匹集まった  align= (アダモと子ポポが話していると、知らない子がやってきました。)
ーきみ、だれ?
ー僕、ヤンポポ。ポポさんの若いころに似てるって。
ーへーっ、そうなの。私はもらわれてきたときのポポさんだって。子ポポって呼んでね。じゃあ、
  あなた、ちょっと私より小さいけど、私のお兄さん?
ーそういうことだね、なかよくしよう。
ーよろしくね、ヤンポポ兄さん。

ヤンポポのプロフィール


正面 ちょっとポーズとってみました。

うしろすがた 後ろはちょっと恥ずかしい。しっぽの形、どうかな?


左側面 こっちからでよかったかな? 迷っちゃうよ。

さあ、出発だ!

 
アダモ:じゃあ、そろそろ行ってみるか?
ヤンポポ:行くって? 今からどこ行くの?
子ポポ:母さんを探してくれるって、アダモさんが。
  朝、目がさめたらいなくなっちゃってたんだ。
アダモ:人間が連れ去ったにちがいないんだ。
ヤンポポ:どうして?
アダモ:そりゃ、わしにもわからん!だが、小さな子供を
   おいて出ていく母親はいないからな。
子ポポ:僕ね、夢中で飛び出して探したんだけど、
   迷子になっちゃった。
アダモ:そこへわしが通りかかったってわけ。
子ポポ:アダモおじさんはすごいんだよ。野良犬さんなんだって。
ヤンポポ:へえっ、野良犬さんなんだ!
アダモ:へへ、ま、自慢することでもないけどよ。
ヤンポポ:優しいんだね、アダモさん。
アダモ:もういいよ、照れるなー。
子ポポ:じゃあ、行くよ。
アダモ:おう、行こう。
 
さあ、二人の旅が始まりましたよ。

三頭の馬

牧場にて

牧場に来た 子ポポ:わー、牧場って広いね。
アダモ:親子の馬がいるな。
(さくさく、さくさく、草をはむ音) 
左側面 母馬:ゆっくりお食べ。よーくかんで。
子馬:僕、牛さんじゃないよ、ここの草、ぜーんぶ食べちゃおかな。
母馬:馬鹿なこと言って。あら。

左側面 おじさん馬:親子で仲がいいね。うらやましいよ。
母馬:そういえば、まだおひとりなんですね。
   でも、ひとりってのも気楽でいいかもしれませんよ。
おじさん馬:いやー。おや、だれかやってきますよ。
子ポポ:こんにちわ、お食事中にごめんなさい。
アダモ:ちょっと伺いたいことがありましてな。
母馬:なんでしょ。
アダモ:この子の母親を探しているんですが。
子ポポ:とってもかわいい目と薄茶色のやわらかい毛で、
   真っ黒の鼻がじまんなんだ。
アダモ:ポポさんっていうんですがね。何かご存じありませんか?
母馬:さあ・・
おじさん馬:おれたちゃ、牧場から出るってことがあんまりないからね。
子馬:リスさんたちなら森のこと、よく知ってるし、
何か教えてくれるかもしれないよ。
子ポポ:リスさんたちか。そうだね、アダモおじさん、
森へ行って聞いてみよう。
二人は、暗い森の中へ入っていきました。
-----

森の中で、リスさんたちと



森の中 <森の中>
子ポポ:なんかくらいね。
アダモ:わしは怖くはないぞ、なにこのくらい。
   オレ様は野良犬なんだからな。こわくは・・
子ポポ:おじさん、震えてるの?
アダモ:バカ、オレは寒いんだ。

リスの木
<リスさんたちが何か言ってます>

リスの話 リスA :今年の冬は寒そうだけど、木の実のたくわえは
   十分かしらね?
リスB :もうちょっと頑張っておこうか。雪が降ると
   もうエサ探しも命がけだからね。
<そこへ、アダモたちがやってくる>
アダモ:ちょっと伺いますが・・
リスA:あら、あなたたちね、お母さん探してるんでしょ。
   馬さんたちから聞いてるわ。私たち、早耳だから。
   で、森の仲間たちにも聞いて回ったのよ。
子ポポ:何かわかりましたか?
リスB:それがなにも。少なくとも、この森の近くでは、
   何も変わったことはなかったようだね。
アダモ:そうですか。残念ですが、仕方がない。
<二人、リスさんたちに礼を言って歩き出す>
リスA:そうだわ、この森を抜けたところに教会があるの。
リスB:そうだ、お祈りさんに占ってもらうといいよ。
リスA:いつも私たちのために、神様に祈ってくれているのよ。
リスB:ほんとに、あんなに真剣に祈っている人はいないよ。
   だからみんな、お祈りさんって呼んでるんだ。
   占いもよく当たるって評判だ。
アダモ:そうですか。ぜひ行ってみましょう。
   子ポポ、よかったな。きっと何かわかるよ。
子ポポ:うん、おじさん!
<実は、アダモ、早くこの森を抜け出たくて仕方がなかったのです。>
 

お祈りさん

<森の出口>
子ポポ:アダモおじさん、もう大丈夫だよ。
アダモ:何が大丈夫なんだ。わしゃ、何も怖がってなんぞ・・

祈る犬 子ポポ:あっ、あれだね。おいなりさんの教会って。
アダモ:お前今、おいなりさんって言ったか?
子ポポ:ちがうの?
アダモ:おおちがいだ、おいなりさんは神社のキツネになっちまう。
子ポポ:じゃあ、なんだっけ?
アダモ:おいなり、いや、おい・の・り・さんじゃねえか。
   まちがえんなよ。失礼だからな。
コポポ:うん、気をつけるよ。

オイノリ2 <祈り続けるオイノリさん>
オイノリ:ゆるしてください。どうか、ゆるしてください。
   罪ふかき私を、どうかおゆるしください。

下から見上げる
<下から見ると>

あしもと
<ちょっと、この足、見てやってください>
アダモ:こんにちわ。
子ポポ:こんにちわ。
オイノリ:おや、お見かけしないお客さまで。
アダモ:へい。ちょっと伺いたいことがありまして。
オイノリ:その子の母親のこと、かな?
子ポポ:なんで知ってるの?あ、そうか、リスさんから聞いたんだね。
オイノリ:お前のお母さんは、お前を捨てたんじゃない。
   大切な使命があって、遠い遠い村へ招かれたんじゃ。
アダモ:なんでそんなことまで、だれが言ったんです、そんな話。
オイノリ:誰も。
子ポポ:じゃあ、でたらめなの?
オイノリ:お告げじゃ。でたらめではない。
アダモ:俺たち、いったいどうすりゃいいんです?
オイノリ:行きなさい。この道を信じて行くしかない。
アダモ:だいじょうぶかな、この人。
オイノリ:信じられない?それも罪です。神様、どうぞおゆるし
   ください。私たちに、もっと信じる力をお与えください。
子ポポ:僕は信じるよ。おいなりさん、信じる!
オイノリ:何?
子ポポ:信じるよ、おいなりさんの話。
オイノリ:あの・・
アダモ:おめー、ずっと、おいなりって言ってっぺ!
<とうとう茨城弁まるだしです、ああ、はずかし!>
子ポポ:わあ、そうだった、ごめんなさい、お・い・の・り・さん。
オイノリ:別に、気にしてなんかいませんよ。それに、おいなりさん
、    私の大好物ですから。
アダモ:さすが、心の広い人じゃ。じゃあ、わしら、これをまっすぐ
   行けばいいってことですね。わかりました。
   こうなったら、信じていくほかねえやな。じゃ、子ポポ。
子ポポ:なんだい、おじさん!v アダモ:出発だ!
子ポポ:出発、出発。おいなりさん、ありがとう!
<とうとう、おいなりさんになっちゃいましたね。

シカ食堂


<オイノリさんと別れたアダモと子ポポ>
子ポポ:晴れかな、雨かな。晴れかな、雨かな。
アダモ:さっきからそればっかし言ってるが、雨なんか降りそうにもないぞ。
子ポポ:そうじゃないよ、おいなりさんのおまじない。
アダモ:おいなりじゃないだろ。
子ポポ:へへ、そうだった。オイノリさんだね。
ぼくに教えてくれたんだよ。
  苦しいときは、これを言えばつらくないって。
アダモ:へえー、いつの間に。オレは知らんぞ。
子ポポ:昼寝してたじゃないか、枯草の上で。気持ちいいとか言っちゃって。
アダモ:ああ、そうか。
子ポポ:晴れかな、雨かな。晴れかな、雨かな。
アダモ:晴れかな? 雨かな?みょうだな・・
確かにオレも聞いたような、だが・・。
子ポポ:晴れかな、雨かな。晴れかな、雨かな。
アダモ:わかった、そりゃちがうぜ、子ポポ。晴れかな、じゃない。
ハレ・ルヤ、だ。
子ポポ:ハレルヤ、ハレルヤ。うん、そうだった。ハレルヤ、ハレルヤ。
  これどういう意味なの?
アダモ:うーん、バンザイとか、喜びの言葉らしい。とすると「雨かな」は・・
  そうだ、きっと「アーメン」だ。
  そっ、ハレルヤ、アーメン。ハレルヤ、アーメン。  
  これがオイノリさんのおまじないだ。
 それをお前に教えてくれたんだな。
子ポポ:へえー、そうか。おじさんありがとう。
ぼくよくわからなかったんだ。
  もう大丈夫だね。ハレルヤ、ラーメン。ハレルヤ、ラーメン。
アダモ:ラーメンだと? お前ふざけてんのか? まッ、いいか。
  アーメンの意味はわしもよくわからんしな。

下から見上げる
<シカ食堂の前>
子ポポ:ラーメンの話してたからおなかすいちゃったよ。
アダモ:お前、バチ当たるぞ、アーメンだ。おう、シカ食堂か。
  シカの肉料理でも出すのかな。
シカの親子:いらっしゃいませ。
アダモ:ゲッ、ほんとのシカだよ。
母しか:何を驚かれてますの?
アダモ:いや、なにも。そのシカ食堂って書いてあったから、
  わしゃ、てっきり、・・
ポポのパパさんの無茶ぶりにはあきれるよ。
<ズーズー、ちゅるちゅる。ラーメンをすする音。>
アダモ:ごくごく・・アーうまかった。
子ポポ:ぼくもうおなかいっぱいだよ。

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母しか:感心だね、お母さん探してるんだって?リスさんたちに聞いたよ。

下から見上げる
アルパカ:ぼくも聞いたよ。アルパカ牧場の仲間にも聞いてみたけど、
  みんな知らなかった。
アダモ:きみは牧場を飛び出してきたのかい?
母しか:しょっちゅうなんですよ。うちのシカオと遊びたくって。
アルパカ:(シカオに)気が合うんだよね。
シカオ:うん。今日も遊べる?
アルパカ:あそぼ、あそぼ。
子ポポ:ぼくも入れてくれるかな。
アルパカ:もちろん。シカオちゃんも、出てきなよ。
<というわけで、子ポポも久しぶりに遊びました。>

崖の上での決闘

04/24/2020
<また山道です>
子ポポ:アダモおじさん、怖いね。
アダモ:寒いしな。何、もうすこしで峠に出る。ひがあたりゃ、
  ポッカポカだぜ。
<おおいぬ、白とボンボンが道をふさぐ>
><br clear= ><br clear= ボンボン:おい、ここをどこだと思っている。オレたちの縄張りを
  勝手に通るとはふてえやつだ。
白:痛い目にあいたくなかったら、オレたちと相撲を取れ。
アダモ:なんだ、山賊かと思ったら、お相撲さんとは、・・
子ポポ:びっくりだね。いいよ、取ってあげる。
ボンボン:こいつ、ちびのくせに生意気だな。
子ポポ:あっ。ちびって言ったね。それ差別用語だから。
  いけないんだから。
ボンボン:知るか。いいか、知って驚くなよ。オレたちは負け知らず
、 連戦連勝だ。
アダモ:へえー、で、相撲はどこでやるのかな。
白:この先に崖がある。
子ポポ:崖なんて危ないよ。野原にしなよ、ひっくり返ってもいたくないしさ。
ボンボン:こいつ、相撲は遊びじゃないんだよ。
白:負けた方が、がけから飛び降りる。命がけでやる、それが俺たちのやり方なのさ。
子ポポ:アダモおじさん、どうしよう。ここでケガしたら、
  お母さん探せなくなっちゃう。
アダモ:なんとか、ここは勘弁してもらえまいか。この子の母親を、
  探さねばならんのです。
ボンボン:母親なんか、オレたちだってしりゃしねえ。甘いこと言ってんじゃねえぞ。
白:俺たちはこの山に捨てられて、ずっと助け合って生きてきた。
  まだ目も開いていない子犬のうちにな。
子ポポ:カワイそー。じゃあ、わかった、取ってあげる。崖でもどこでも取ってあげるよ。
  気が済むようにしなよ。 
アダモ:おめえー、すっげえ度胸だな。オレは・・知らんぞ。
対決><br clear= <崖に来ました。下は絶壁、深い川が流れています>
アダモ:はっけよい、のこった。
<子ポポがボンボンの後ろに回ります>
ボンボン:くそ、どこ行った?
子ポポ:へえい、こっちこっち。
ボンボン:逃げるなんてひきょうだぞ。
子ポポ:じゃあ捕まえてみれば?
ボンボン:よーし、待ってろよ。やっ、こりゃ、こいつっ、まてっ
  ふー、なんて速いんだ。えいっ、ありゃっ、もうっ!
  あんちゃん、これじゃあ、いつまでたっても勝負にならねえよ。交代だ。
<白が代わって土俵に入ります>
アダモ:子ポポ、オレたちも代わろうか。
子ポポ:えー、大丈夫?
アダモ:だいじょうぶ、ちょっと秘策がある。
子ポポ:秘策って?
アダモ:耳かしな。こちょこちょこちょ。
こぽぽ:ええーっ!?
><br clear= 白:見くびられたもんだ、こんな爺さんに負けるはずないだろう。
アダモ:言ってくれたな、爺さんでも、まだまだいけるってことよ。
<子ポポが行司で、白とアダモの戦いが始まる。アダモの秘策とはなに?>

アダモの秘策


<子ポポが行司になり間に立つ>
子ポポ:はっけよーい、のこった、のこった!
><br clear= <アダモ、後ろを向いておしりを突き出しました?>
ぷわーおん、ぷわーおん
白:???
><br clear= <アダモのおしりから何か出てきました。>
<なんと、ゾウさんみたいですよ>
><br clear= <ゾウさんの頭が白にごっつんこ>
><br clear= <なんてわけはありませんが、白の目が回っちゃいました>
白:くさーいっ、まいった。
アダモ:子ポポ、今のうちだ。
子ポポ:えっ、なに?
アダモ:手を握れ。いくぞ!
子ポポ:えーっ、聞いてないよー!
><br clear= <とびおりました>
うわー
><br clear= うわー
><br clear= 助けてー
<二人はどんどん流されていきます。>
><br clear= おれ、泳げないんだ! えー! イヌのくせにー!?
><br clear= じゃあ、なんで飛び込んだのよ~!?

隠れ家

04/30/2020
><br clear= <心配する子ポポ>
><br clear= <気が付くアダモ>
><br clear= 子ポポの顔が目の前に
アダモ:うわっ!なんだ、お前か!
子ポポ:気がついたね、アダモおじさん。やったあ!
王子シャイン:おお、よかったね。アダモさん、子ポポさんがずっと心配してましたよ。
 もう三日 も眠っていたんですから。
><br clear= アダモ:三日? 道理で腹減った。ありがとよ、子ポポ。で、ここはどこなんだ?
シャイン:私の隠れ家です。
アダモ:隠れ家って、あんたは一体・・
><br clear= 家老のジイ:ポンポン王国の王子じゃ。
アダモ:ポンポン王国?
ジイ:ポンポン族の王国じゃ。
子ポポ:で、このおじさんは家老さんだって。えらいんだよ。
><br clear= アダモ:へー、そらお見それしやした。で、かろうってなに?
子ポポ:そんなことはいいから、お礼言わなくっちゃ。 おぼれるところを助けてもらったんだから。
アダモ:そうだな。まったくお礼の言いようもありゃしません。感謝感激でさ。
シャイン:ちょうど船で通りかかったんです。ここへ来る途中でね。
ジー:運がいいんだよ、二人とも。そうじゃなきゃ、二人とも今頃は・・
<そこへフクロウが飛び込んでくる>
><br clear= フクロウ:ホー、ホー、フクロウ便だよ。
シャイン:やっ!お前は父の伝書フクロウ、父の身に何か変わったことでも?
フクロウ:そのとおり、王様が危篤です。すぐ城に戻ってください。
ジー:王子、これは、罠かもしれませんぞ。
  (アダモたちに)われらはわけあって城から逃げてきたのじゃ。
   わしらをとらえようとする連中が今は城を牛耳っているのでございます。
シャイン:もはや病気の父には、王としての実権がないのです。
アダモ:お母さんはいないのかね、その、女王様、がいるのでは?
シャイン:今の女王は、私の母ではない。
ジー:先のお妃さまは3年前に亡くなったのじゃ。今の女王さまは、
  ご自分の子、リンシー様を、王の跡継ぎにしようと画策しているのじゃ。 
アダモ:なるほど、お家騒動ってやつだな。
フクロウ:じゃ、とにかく伝えましたからね。私の任務はこれでおしまい。
   信じるも信じないも「あなたしだい」だよ! では、さらば。
 <バタバタバタ、音を立てて飛んでいった>

アダモ:あれだな。
子ポポ:ワクワクするね。
><br clear= <城の前に警備隊が待っていた>
><br clear= <警備隊長>
警備隊長:お待ちなさい、シャイン王子。王に対する反逆の疑いで逮捕命令が 出ております。
シャイン:お妃の命令か?はじめから覚悟の上での入城じゃ。抵抗はせぬ。 遠慮なく逮捕いたせ。
隊長:はは、恐縮でございます。

アダモ:おれ達はどうなります?
隊長:もちろん、ご同行願う。城に入るのであればの話だが。
シャイン:お二人はここで先に行きなさい。お母さんを探さなきゃならないん でしょう?私たちにかかわってる場合ではないでしょう。
子ポポ:アダモおじさん、いっしょに行こうよ。シャインさんの役に立てる かもしれないし。
アダモ:子ポポ、お前、ほんとに勇気あるなあ、感心するぜ。よし、行こう。 王子、命の恩人をここで見捨てちゃ、アダモ、男がすたります。
  ぜひ、ご一緒させてください。
ジイ:なかなか見上げた心意気ですな。王子、どういたしますか?
シャイン:アダモさんと子ポポさんのお気持ち、大変ありがたい。 ですが、・・・
アダモ:いいってことよ。急ぐ旅じゃないんだから、オレたちの勝手に させてください。
子ポポ:うん、いいってことよ!(笑い)

<宮中>
><br clear= アダモ:子ポポ、あのまっかっかなのが女王か?  ちょっとおっかない感じだが。
子ポポ:カーリー様っていうんだって。おじさん、失礼のないようにね。
アダモ:おれの苦手なタイプなんだよな。

><br clear= 女王カーリー:みなの者に告げる。王様はご危篤にあられます。 それゆえ、後継ぎの王子を今のうちに決めておきたいという、仰せです。
 シャイン王子、リンシー王子、前に出なさい。

><br clear= ><br clear= リンシー:ぼくは王になんかなりたいと思わない。兄さんがいいじゃないか。
カーリー:おだまりなさい、リンシー。あなたが決めることではないのです。

><br clear= シャイン:わたしも同じです。 争っても王になりたいとは思わない。
   この国が平和であるなら、だれが王になってもかまいません。
カーリー:ふん、あなた、そんなきれいごと言って。もし王になったら
、    私達を追い出すに決まってるわ。
シャイン:私を信じてらっしゃらないのですね。ならば私はこの国を
   出ていきます。
カーリー:まあ、ほんと? じゃあそうなさい。リンシーこれで決まりよ
、次の王はあなたに決定!
<おやおや、これでほんとうに決まってしまうんでしょうか>
<バタバタバタバタとやってきたのは>
><br clear= フクロウ:フクロウ便だよー。王様からの言伝だよ。
女王:なによ、いきなり。今いいとこなのに。
フクロウ:一同、心して王様のお言葉を聞かれますように。
女王:もったいぶって、なんなのフクロウ。
フクロウ:なぞなぞです。正解した方が王の跡継ぎになれるのです。
女王:なぞなぞですって!王様のお遊びにつきあっている暇はございません。
フクロウ:どうぞ、お好きなように。ではなぞなぞ、
   いつも違うのに、いつも同じものってなあに。
   いつも違うのに、いつも同じものってなあに。
   じゃあ、伝えたよ、
   明日の昼に発表だって。ではっ。(バタバタバタバタ)
><br clear= アダモ:いつも違うのに、いつも同じものってなあに。
><br clear= こぽぽ:いつも違うのに、いつも同じものってなあに。
そんなのあるのかなあ。
><br clear= 女王:バカらしい、つきあってなんかいられやしない。
いつも違うのに、いつも同じものってなあに?なにそれっ!
ああ、頭がどうかしそうだわ。リンシー、部屋に戻りましょう。
<地下牢>
アダモ:いつも違うのに、いつも同じものってなあに、か。
こりゃ、難しいぞ。
子ポポ:違うってことは同じじゃないってことだよね。変じゃない?
アダモ:ヘンだ。王様の頭がおかしいんじゃないのか?
><br clear= ジイ:これ、なんということをおっしゃる。
アダモ:こりゃ失礼。だけどね、これ、答えられない場合、
オレたちどうなるわけ?
  一生、こんな牢屋にいなくちゃなんないのかな?
><br clear= シャイン:すまない、私にかかわったばかりに、こんな思いを
させてしまった。
アダモ:いいんですよ。私の命の恩人じゃないですか。
それより、みんなで考えなくっちゃ。
いつも違うのに、いつも同じものってなあに、ってやつをね。
ジイ:わしはなぞなぞは苦手でな。
子ポポ:だいじょうぶ、きっと見つかるよ。ねえ
王様が好きなことってなあに?
  きっと、その中に答えがあると思うんだけど。
ジイ:王様の好きなことね、・・